ポケット型WiFiの5Gと言えば1Gbpsや2Gbpsのギガ超えの速度、低遅延通信を期待していませんか!?
5Gのポケット型WiFiはdocomo・auから販売されていますが、実際に速度は速いのか、そもそも5Gに繋がるのか等、5Gの気になる疑問を解決していきます。
そして、5Gのポケット型WiFiはおすすめできない理由について説明していきます。
このページでは、消費税の総額表示の義務付けにより、価格は全て税込での表記になっております。
5Gのポケット型WiFiについて
5Gは4Gよりも速度が高速で、遅延が少ない低遅延通信となっており、今注目されている無線通信システムです。
2021年3月時点での5G対応エリアは限定的であり、通常利用には難しいです。
5G対応のモバイルルーターについて
今販売されている5Gのポケット型WiFiは、
- docomo:Wi-Fi STATION SH-52A
- au:Speed Wi-Fi 5G X01
の2機種となっております。
※国内機種のみ掲載しています。輸入端末を含めれば他にもあります。
docomoとauの5Gのルーターを一つずつ見ていきます。
Wi-Fi STATION SH-52A
SH52Aは写真だとわかりづらいですが、サイズが大きいです。
ポケット型WiFiと言えば「ポケットに入るサイズのWiFi」のはずですが、SH52Aは大きくてポケットに入りませんので注意してください。
そんなSH52Aのスペックを見ていきます。
製品名 | Wi-Fi STATION SH-52A |
---|---|
価格 | 68,904円 |
速度 | 下り最大4.1Gbps 上り最大480Mbps |
大きさ | 約157mm×84mm×16mm |
重さ | 約268g |
同時接続台数 | 最大18台 |
バッテリー容量 | 4000mAh |
本体付属品 | USBケーブル A to C(試供品) |
連続通信時間 | 5G 約290分 PREMIUM4G 約280分 LTE 約400分 |
LTE連続待受時間 | 約200時間 |
※Wi-Fi6にも対応しています。
バッテリー容量は4,000mAhと大きいのですが、5Gでの連続通信時間を見てみると4時間50分しか使えません。
長時間外で使おうと思うと、バッテリー消費が激しいので注意してください。
5Gの最大速度は魅力的ですが、バッテリー消費量は早いので注意してください。
Speed Wi-Fi 5G X01
auで販売されている5Gのポケット型WiFi「X01」も見ていきます。
製品名 | Speed Wi-Fi 5G X01 |
---|---|
価格 | 71,500円 |
速度 | 下り最大4.1Gbps 上り最大481Mbps |
大きさ | 約157mm×84mm×16mm |
重さ | 約265g |
同時接続台数 | 最大16台 |
バッテリー容量 | 4000mAh |
本体付属品 | USBケーブル A to C(試供品) |
連続通信時間 | 5G 約220分 LTE 約460分 |
LTE連続待受時間 | 約240時間 |
※Wi-Fi6にも対応しています。
docomoの5Gポケット型WiFiもauの5Gポケット型WiFiもサイズが大きくて重いので気をつけてください。
5Gのポケット型WiFiのメリットについて
1.速度は超高速通信
5Gのポケット型WiFiは速度が速いです。
現在販売されている5G対応端末の最大速度は4Gbps超えとなっており、理論上では光回線の1Gbpsを超えています。
※5Gの理論上の最大速度は10Gbpsです。
時間帯 | Ping | 下り | 上り |
---|---|---|---|
朝 | 50.27ms | 108.26Mbps | 15.53Mbps |
昼 | 47.88ms | 74.57Mbps | 13.46Mbps |
夕方 | 51.13ms | 63.12Mbps | 10.98Mbps |
夜 | 50.02ms | 76.29Mbps | 17.29Mbps |
深夜 | 44.0ms | 110.18Mbps | 5.54Mbps |
※12月15日時点での3ヶ月間の平均速度です。出典:https://minsoku.net/speeds/mobile_router/services/wifi-station-sh-52a
上記の表は4Gでの速度も混在しているため、5Gの速度の参考になりづらいですが、それでも一般的なポケット型WiFiの10Mbps~30Mbpsよりも十分速いです。
5Gの電波が入れば速度は速いです
2.低遅延通信を実現
遅延速度に関しては、4Gの10分の1と言われております。
但し、ラグなしでプレイするには5Gの電波が快適に入る場所と限定されます。
現時点での5Gエリアを見ても、自宅や職場が対応しているという人は少ないと思いますので、難しいですね。
3.有線接続も可能
これは、5Gというよりポケット型WiFi側になってしまいますが、現在発売されている5G対応のポケット型WiFi、
- docomo:Wi-Fi STATION SH-52A
- au:Speed Wi-Fi 5G X01
のこれら2台については、どちらも有線コネクタがついており、有線LANが使用可能です。
さらに、USB Type-Cでも有線接続が可能です。
速度が速い5Gを最大限に生かすのであれば、有線接続で利用するのがベストですね。
有線コネクタがポケット型WiFiについており、有線での接続が可能です。
5Gのポケット型WiFiのデメリットについて
1.利用可能エリアが狭い(ほぼない)
5Gのポケット型WiFiは「速度が速い」「低遅延通信」と期待されて契約する人も居ると思いますが、利用可能エリアがほぼないです。
実際にエリアを確認したい方は、下記よりご確認いただけます。
5Gは速度が速いのですが、基地局に対して電波の飛ぶ範囲4Gよりも狭いです。
そのため、基地局を大量に増やさないと駄目です。
2.モバイルルーターが大きくて重く持ち運びづらい
5G対応のポケット型WiFiは、大きくて重いです。
今流行りのモバイルルーターU3とドコモの5Gポケット型WiFi(SH-52A)を比較してみます。
大きさ | 重さ | |
---|---|---|
U3 | 横126mm × 縦66mm × 厚み10mm | 125g |
SH-52A | 横157mm × 縦84mm × 厚み16mm | 265g |
厚みはU3の1.6場合もあり、重さは2倍以上あります。
実際比較してみた画像はこちら!
見ての通りU3よりも5G対応のSH-52Aの方が圧倒的に大きいです。
今発売されている5G対応ポケット型WiFiは大きいためズボンなどのポケットに入れて持ち運ぶのは無理です。
カバンに入れて持ち運ぶことになると思いますが、ルーター自体が265gと重いので、持ち運ぶのが苦痛です。
5G対応ポケット型WiFiは大きくても重いです。
欲しいという人は、ドコモショップやauショップで実物を見てから購入する事をおすすめします。
3.料金が高い
5Gのポケット型WiFiは、5G対応エリアがほぼないのに料金は高いです。
まず本体代ですが、
- Wi-Fi STATION SH-52A(docomo):68,904円
- Speed Wi-Fi 5G X01(au):71,500円
※金額は直営店価格を参考にしています。
上記の通り本体代(モバイルルーター代)が高額です。
さらに、本体代以外に月々の通信料金もかかります。
通信量 | 料金 | |
---|---|---|
docomo 5Gギガホ |
月100GB | 8,415円 |
au ルーターフラットプラン80 |
月80GB | 7,678円 |
※auの5G対応ルーターの場合「データMAX5G」プランは利用不可です。
※auの7,678円は2年契約適用時の価格です。
※docomoは2021年4月から1,100円割引になる予定です。
例えば、auのポケット型WiFiを2年間使った場合、「7,678円(通信料)×24ヶ月+71,500円(本体代)=255,772円」と高額の料金です。
料金が高いというのがわかると思いますが、4Gのポケット型WiFiと比較してみます。
比較対象は月100GBが安く使えるどこよりもWiFiです。
通信量 | 2年間の総額 | |
---|---|---|
auの5G | 月80GB | 255,775円 |
Mugen WiFi | 月100GB | 89,232円 |
比較すれば直ぐにわかりますが、圧倒的に4Gのポケット型WiFiの方が安く使えます。
5Gのポケット型WiFiは5Gが使えるという事で魅力的ですが、肝心のエリアも狭く、料金は高額のためおすすめできません。
月100GB最安値のどこよりもMugen WiFiと比較すると、auの5Gポケット型WiFiは2.8倍以上の料金です。
4.5Gエリアでも使えない?速度も微妙?
この後の「ポケット型WiFiのレビュー」でも記載しますが、実際に5Gポケット型WiFiを契約して試しましたが、5Gエリアなのに5Gが入らないと言う時もありました。
自分の端末が悪いのかなと思い、携帯ショップのデモ用端末も確認しましたが、5Gエリアなのに5Gが入る時と4Gが入る時がありました。
まだ5Gが始まってすぐのため、上手く回線の切り替えができてないのかよくわかりませんが、完全に使えるという状態ではありません。
店員さんに確認しても、明確な回答は貰えず、現時点で5Gのポケット型WiFiを持つというのはおすすめできません。
5Gは始まったばかりのため、不具合などあるかもしれません。
直ぐに契約するよりも利用可能エリアが広がってからの方が快適に利用できます。
5Gのポケット型WiFiのレビュー
5Gのポケット型WiFiを実際に契約して試してみました。
結果から言うと、5Gに接続しなかったり、接続しても速度はそこまで速くなかったです。
実際に計測した時の写真がこれです。
速度を見てもらえればわかりますが、残念ながら下り18Mbps、上り19Mbpsと4Gのポケット型WiFiとそこまで速度がかわりませんでした。
但し、他の人の口コミでは100Mbpsを超えてる口コミもありますので、計測方法が悪かったのか、計測時間が悪かったのか、計測場所が悪かった可能性はあります。
※docomoの店員さんにも確認を取りましたが、明確な回答は貰えませんでした。
しかし、残念なことに「5G」が入りませんでした。
docomoショップの店員さんにも確認しましたが、ショップ自体は5Gに対応しているみたいですが、ポケット型WiFiで5Gが拾えない理由がわからないという結論でした。
5Gの高速通信を試したくて、「横浜のヨドバシカメラ」「海老名の駅前のドコモショップ」に行ってきましたが、
- 海老名の場合は何故か4Gでの接続
- ヨドバシカメラは5Gが入りましたが、速度があまりでなかった
という結果です。
この結果自体には満足できていませんので、今後も5G対応エリアにて計測を続けていきたいのですが、エリアが限られていてどうしても直ぐに計測して情報をアップするのが難しいです。
5Gを渋谷駅周辺で計測したら驚愕の結果に
神奈川県の海老名・横浜にて5Gを計測しましたが思うような結果が出なかったため、今回は渋谷に計測しにきました。
上記の写真の「ピンク色」及び「m」という表記の場所にてdocomoの5Gを利用できます。
駅前は5Gが入ったり入らなかったり・・・
渋谷のスクランブル交差点周辺で計測を行いましたが、5Gが入ったり入らなかったりしたため、正確な計測ができませんでした。
実際に撮影した写真がこちら。
撮影した時は4Gでしたが、5Gも一瞬入ったりしましたが、安定せず速度も50Mbpsも出ませんでした。
しかし、5Gの超高速通信を試したいためにも、5Gの電波が強いエリアを探しました。
5Gの本気の速度を体感
遂に高速通信が出来るスポットを発見!速度は、
- 下り170Mbps
- 上り63Mbps
です。かなり速い速度が出ています。
計測を何回もしたところ、ついに超高速通信と出会えました。
速度は下り780Mbps、上り81Mbpsです。
念のため記載しておきますが、この速度を計測するのに、何十回も位置を変えたり、速度計測をし直しています。
実機で計測した現時点での結論としては、電波が安定して入るのであれば5Gの高速通信は期待できますが、5Gエリアなのに5Gが入らないという事が多々あるため、今すぐに5Gのポケット型WiFiを契約する必要はないです。
5Gのポケット型WiFiの気になる疑問を解決
WiMAXからは5Gは販売されないの?
WiMAXからは5GのWiFiは2021年1月時点で販売はされていません。
2021年のどこかのタイミングで販売が開始されるとは思いますが、今のところ情報は入ってきていません。
楽天モバイル(楽天アンリミット)のポケット型WiFiは5G対応?
楽天モバイルから販売されている、
- Rakuten WiFi Pocket
- Aterm MP02LN
- Aterm MR05LN RW
これら3つのモバイルルーターは5Gには対応しておりません。
そのため現時点では5G対応端末は楽天モバイルからはなしです。
楽天モバイルのポケット型WiFiについて詳しくは「楽天モバイルのポケット型WiFiのメリット・デメリットは?~0円購入が可能?~」をご覧ください。
5Gでよく聞く「Sub6」と「ミリ波」って何?
Sub6とミリ波は周波数帯の事を言っています。
Sub6 | 6GHz未満の周波数帯 |
---|---|
ミリ波 | 30GHz~300GHzの周波数帯 |
※28GHz帯もミリ波に含まれています。
なお、このページで紹介してる「SH52A(docomo)」「5G X01(au)」のどちらも「sub6」及び「ミリ波」に対応しております。
まとめ
結論としては、5Gのポケット型WiFiを契約するには、時期尚早です。
その理由として、
- 対応エリアがほぼない
- 本体代が高額
- 実際試したときの速度が微妙※
※渋谷では780Mbpsを体感できましたが、今までの計測を考慮するとそれ以外の速度が微妙です。
となっており、2021年1月時点では5Gのポケット型WiFiは契約すべきではないと判断しております。
4Gのポケット型WiFiは100社以上から販売されており、サービスによっては月100GBが月額3,080円と格安で使えたり、楽天モバイルのポケット型WiFiの場合は月額料金が1年間無料だったりと、かなりお得な内容になっております。
4Gのポケット型WiFiの実測値は、10Mbps~30Mbps程度ですが、動画視聴やビデオ通話(ZOOM・LINE通話等)でも問題なく動作します。
そのため、今は無理して5Gのポケット型WiFiを契約するよりも、4Gのポケット型WiFiを安く利用した方が良いです。
↓2021年の最新のポケット型WiFiランキングです。
【2021年版】ポケット型WiFi・モバイルルーターのおすすめランキングを徹底比較!
どうしても5Gのポケット型WiFiを使いたい方へ
料金が高くても良いから5Gを使いたいという人はいると思います。
しかし、何回も記載している通り、対応エリアがほぼ無いです。
4Gに繋がっても良いから、5G対応ポケット型WiFiを買っときたいというのは良いかもしれませんが、5Gに期待して契約すると本当に後悔します。
私自身も期待して、横浜のヨドバシカメラに2回、海老名のドコモショップに1回、横浜スタジアムに1回行ってますが、全て期待通りの速度は出ませんでした。
※一瞬200Mbpsは記録していますが、撮影しようと思い再度計測したら50Mbpsに速度が落ちてました。
※渋谷では780Mbpsが出ました。
どうしても使いたい人、料金が高くて良いという人の契約は止めませんが、もし使ってみて5Gが入らない、速度が思ったより遅いという場合は「au」と「docomo」は初期契約解除(契約から8日以内)を適用する事が出来ますので、
契約したらすぐに速度チェックや動作チェックなどして、満足いきそうでしたら使い続けるのが良いです。
※初期契約解除では利用した日までの料金は返金されませんが、本体代等は返金されます。
5Gポケット型WiFiは想像よりも速度が遅かったりしますので、必ず初期契約解除を念頭に入れて契約した方が良いです。
- docomo:8日以内キャンセルについて
- au:電波状況が不十分な場合の8日間キャンセル
docomoは割と簡単に8日以内のキャンセル(初期契約解除)は可能ですが、auは状況によっては難しいかもしれません。
できれば、auショップにて事前に、速度が遅かったり、5Gの電波が入らなかったら初期契約解除使えますか?という確認はしておいた方が良いと思います。
5Gのポケット型WiFiは魅力的ですが、契約するにはちょっとまだ早いというのが当サイト(回線Boy)の結論です。